日本の近代化に貢献した先人達の
工夫と知恵の足跡が残る貴重な文化遺産
常田館製糸場は明治33年(1900年)創業の製糸工場です。
笠原工業株式会社構内に常田館製糸場に関連する施設15棟が現存しており、そのうち明治から大正時代にかけて建てられた7棟が平成24年に国の重要文化財に指定されています。
国内最高層の木造5階建繭倉庫、大正時代末の鉄筋コンクリート5階建倉庫群などは、製糸技術が発達した時代の先人達の工夫と知恵の足跡が歴然と残る貴重な文化遺産です。
産業遺産公開の趣旨
「重文常田館製糸場」は、NPO法人絹の文化・蚕都常田館が所有主笠原工業株式会社の委託を受けその支援の下に管理、公開をしています。施設は同社が私的に所有をする社用地社屋であり現在も営業使用中です。安全な公開が末永く継続できるよう見学・立入りにあたっては現場の指示にご協力ください。また弊法人は、施設の公開を通じて、広く産業遺産の果たした役割と地域史「蚕都上田」「蚕糸王国長野県」についても広報活動をしています。
富岡製糸場の世界遺産登録をきっかけにいわゆる近代化産業遺産が注目をされるようになりました。しかしながら文化財を所有する事業体の多くは古い社屋の管理に努める一方ですでに新事業を展開しており、維持負担も含め同一敷地内の共存について模索の状態が続いています。とはいえ所有物の社会的評価の高まりは当事者にとっても名誉なことです。ご見学者の受け入れを社会貢献の一環として取り組む施設も増えてきました。
アクセス
Access
重文 常田館製糸場 所在地
〒386-0018 長野県上田市常田1-10-3
笠原工業(株)内
JR東日本・しなの鉄道上田駅より徒歩7分
上信越道 上田菅平ICより車20分
駐車場
笠原工業(株)共用駐車場 普通車20台